朝の5時半。意識はハッキリとしていた。
トイレからの帰りだった。
風呂から出てきたのだろう。よく雨が降った後なんかに出てくるソイツを私は思いっきり踏んだ。
足が‥え、気持ち悪い、あ踏んだな、そう思った。足場を確認すると確かになんかいる。
これは交通事故である。
殺生は好きでは無い。というか踏みたくなんてないんだ。
とりあえず風呂場が近いので足を洗うことにした。
そして、ソイツをどうしようと。
目が覚めていたのでまだ良かった。
眠気を抱えた状態で、対処するのは意外と難しい。
私はソイツをティッシュで優しく持ち上げ袋に入れた。
デカいナメクジだった。
これは私でなくても踏んだであろう。
位置が悪すぎた。
トイレからの帰宅ゾーンである。
行きに踏んだわけではないから帰りまでに歩いて出てきたのだろう。
取り敢えず手を洗い、ゴミ箱に入れて、もう一寝することにした。
夢で会わないことを願って。